vol.29 初アマゾンが釣り魂に火をつけた!?
2019年08月03日 14:30
今回のゲストは、初の海外釣り旅がアマゾンだったという平野隆之さん( 千葉県在住:以下、Hさん )です。
一生に一回のつもりが、その後連続して海外へ釣りに出かけられているとか・・・
そのハマってしまった訳をお聞きしてみたいと思います。
インタビュアー 工藤( 以下、K ) 2019年4月10日
* パプアンバス、パプアニューギニアにて。
K:
今日はお忙しい中、ありがとうございます。早速ですが、初の海外釣り旅がアマゾンだったとか。
どうでしたでしょうか?
Hさん:
こちらこそ、よろしくお願いします。
そうですね。初めての海外釣行のアマゾンは、最高に楽しかったです。釣り自体ももちろん楽しかったのですが。
一緒に参加した方々がみんな個性的で、釣り以外の時間もとても楽しめました。
そういうところまで釣りに来る人は若干飛んでいるというか、ネジが外れているというか( 笑 )。
そういう人たちとの出会いも楽しくて、一人で行くよりもツアーに参加して他の釣り人がいっしょにいる
という環境が面白いな~って思っています。釣果を考えると、一人で行った方がいいのかもしれませんが。
* いよいよアマゾン奥地へと出発する朝。屈強な男たち
K:
個性的な方が多いですよね、確かに。
で、平野さんは釣りにハマって、どんなきっかけで海外にまで行くようになったのでしょうか?
Hさん:
実はアマゾンに行くまで、国内ではそんなに熱心に釣りをしていたわけではなくて、
アマゾンに行って、釣りにどっぷりハマってしまったという感じなんですね。
K:
そうなんですか! それも面白いパターンですね~
国内では熱心に釣りはしていなかったのに、アマゾン行きたくなっちゃった?
Hさん:
そうです( 笑 )。まず、釣りは中学生で始めたんですね。当時、バスフィッシングのアニメ
「グランダー武蔵」が流行っていて、それに感化される年代ということもあって。
K:
その話は、今30代くらいの方からはよく出ますね。
Hさん:
友だちから誘われたことをきっかけに、じゃーやってみたいなと思って。
すっかりハマって、中学生のころは毎週末のように友だちの家に集合して、夜中に出てみたいなかたちで。
K:
中学生ということは、自転車とかで釣りに行くのだと思いますが、近所にバスフィッシングの釣り場があったわけですね?
Hさん:
はい。印旛沼水系の川と、ちょっと遠かったのですが印旛沼まで行ったりとか。
でも、中学校を卒業して高校に入ると釣りの友だちともバラバラになってしまったり、部活が忙しかったりで
あまり釣りをしなくなってしまいましたね。
大学から社会人になったころも、年に数回くらいはバスフィッシングに出かけてはいたのですが。
どこか出かけた際にパックロッドを持っていって。近くに釣り場があったら、ちょっと投げるくらいな感じで。
道具にもあまりお金もかけてないし、他にやることない時にやるかなくらいで。ずーっとそんな感じだったんですね。
K:
それを何を間違えて、海外へ行くことになってしまったのでしょう( 笑 )。
Hさん:
もともと海外のジャングルで釣りしたり、探検するようなTV番組は好きだったんですね。
中学生くらいの時に観た「グランダー武蔵」の村田基さんが、パプアニューギニアのジャングルの中で
パプアンバスを釣るという番組が印象に残っていて。それへの憧れがずっと何となくあったんです。
そんな思いを抱く中で、たまたま手に取った小塚拓矢さんの本「怪魚狩り」のピーコックバスの写真が
その海外への憧れをさらに呼び起こしてくれたんですね。
K:
で、すぐに行動に出た?
Hさん:
いや、いろいろ調べてみると結構お金がかかるし、お金をかけないで行こうとするなら時間がかかるから仕事を
辞めなきゃならないし。こんなんじゃ行けないなって思ったんですね。そこから、1~2年くらい過ぎてしまい・・・
で、ある年の夏休みがお盆の時期に取れなくて10月くらいに取ることになり、
せっかくなので、1週間~10日くらい休もうと思った時にまた海外の釣りのことが頭をよぎったんですね。
そこで改めてツアーを探してみたら、アマゾンなのですが、普通よりも20万円くらい安く行けるのを見つけたんですね。
じゃあ、一生に一度くらいは行ってみるかと。
K:
その初海外釣行のアマゾンはいつ頃のことなのでしょう?
Hさん:
まだ3年経っていない最近のことで、2016年の10月です。
あのおどろおどろしい色彩のピーコックバスを釣ったら楽しいだろうな~というのと
アマゾンに行くこと自体がいい経験になるだろうな~っと思い切って行きましたね。
K:
国内でそれほど釣りしていたわけではないということだと、釣り道具含めて準備とか大変ですよね?
Hさん:
その時に最初にした問合せが、釣り道具とかもなかったので「借りられるんですか?」っていう。
K:
ははは~ レンタル釣り具でアマゾンへ釣りに行った人って、あまり聞きませんね~
Hさん:
ですよね~ 海外の釣りというものがまったくわからずに。折角なので自分で買いそろえたほうがいいですよって言われましたね。
確固たる思いがあったわけではなく、ちょっと行ってみようかな~って感じで。
たまたま一人で休暇を取ることになったし、昔から興味もあったので。一生に一度くらいそういう経験もいいかなってくらいで。
K:
で、そのアマゾンが相当楽しかったので、一生に一度ではなく、その後の海外釣り旅へと続いていったのでしょうか?
Hさん:
実は楽しかった上に、先ほどもお話した村田基さんが関わってまして。そのツアーに同行していたんですね。
彼の魚種格闘技戦という釣りビジョンの番組のロケがあって。ツアー会社からは、特に知らされていなかったのですが。
村田基さんは、自分たちの世代にとってスターのような存在なんですね。
彼はゴールデンウィークとお盆の時期は、必ず、茨城で経営されている釣具店にいらっしゃるようで。
ゴールデンウィークに釣り仲間とお店に伺って、ご一緒に写真を撮って。その後に霞ヶ浦で釣りするみたいなこともあったんですね。
K:
へぇ~!! なるほど~
Hさん:
で、村田基さんの同行を知ることになったエピソードなんですが、アマゾン向けにどんな釣具を買おうかと調べていく中で
村田基さんプロデュースのワールドシャウラのツアーエディションというパックロッドが、ちょうど発売されたと知ったんですね。
もともとパックロッドが好きで、いかにも釣り行くぞっていう感じじゃないところがいいですよね。旅のついでに釣りもするかなっていう。
K:
その感覚わかりますね~ 何か身軽な感じっていいですよね。
Hさん:
売り文句も「これでアマゾン行っちゃってください」だったので、ちょうど良いなと。
どうせなら、確実に村田さんがお店にいるお盆の時期に買いに行って、ついでにアマゾンの話でも聞いてみるかと。
お店に着いて、「アマゾン行こうと思っていてワールドシャウラのツアーエディションを買いたいんですけど」って話をしたら
「いつ行くの?」って聞かれて。「10月なんですけど」って答えたら、「俺も行くよ~」って。
* 村田さんが、毎晩、釣魚のフォトコンテストを開催。賞品のシャツを着て記念撮影
K:
ははは~ ビックリですよね! 日程もまったく一緒だったんですか?
Hさん:
日本からマイアミまでは別でしたが、そこからはずっと一緒でした。
お店での会話の続きなんですけど、パックロッドは強度が3割落ちるからと言われ・・
一緒に行く人のアドバイスを無碍にすることもできず、
当初買う予定ではなかった通常のワン&ハーフのワールドシャウラを買いまして。
それも最初は4本のロッドを勧められて。そこまではと言うことで2本のロッドを買い、
ルアーも勧められるがままにいろいろ購入して・・・
ちょっと話すだけのつもりが、1時間くらい付き合っていただいたのでありがたかったですけど。
K:
ははは~ 元々はレンタルにしようかという人が( 笑 )。
Hさん:
まぁ結果的には、ワン&ハーフのワールドシャウラを購入して大正解だったんですけどね。
結局、予備用にと後から買い足したツアーエディションは、使い方が悪くて折れちゃいましたし。
また、村田基さんと一緒に行けるということで、一層ワクワクしてきまして。ちゃんと準備しなきゃって思って。
ただ出発まで2か月と短く、また、そもそもあまり釣りをしていなかったために
PEラインでリーダー組んでとか、まったくわからないんですね。で、毎日夜中にネット見て調べてと。
K:
ははは~ こういうノットがいいのかな~とか。
Hさん:
それに加えて、せっかく高いロッドを買ったので。
アマゾン1回だけだともったいないので、このロッドを使って国内でどんな釣りができるかを調べてみたり。
そんな感じでいろんなことを調べていく中で、いろんな釣りの知識がついてきて。
K:
急速に成長していくわけですね( 笑 )。で、アマゾンはやっぱりピーコックバスがすごく面白かった?
Hさん:
そうですね。すごく面白かったです。
ピーコックバスのボッコーン!っていう爆発するような、トップウォーターへの出方が迫力満点ですごいんですね。
* 爆発するようにトップウォーターに反応するピーコックバス
* 買うつもりのなかったワールドシャウラ( 今では10本保有 )と、ひたすら投げ続けたトップウォータープラグ
* お昼ごはんは、釣った魚でBBQ。ピーコックバス、カショーロが美味かった
K:
らしいですね!その話は本当にいろんな方から聞きますね。
バスをやっていて、海外に行こうというと、ピーコックバスをまず釣ってみたいという方はすごく多いですよね。
Hさん:
あれは興奮しますね~ なかなか経験できないです。楽しすぎて、トップウォーターばかり投げてました。
それと釣り以外でも村田さんと一緒という高揚感もありましたし。
加えて、一緒に行かれた一般の釣り人の方々、現地のガイド・スタッフも個性的でとても楽しかったですね~
* 別の柄のピーコックバス
* 最終日の釣りを終えて、お世話になったガイドたちと
* 最終日の夜は、豚の丸焼きのごちそうが
K:
アマゾンもいろんなパターンの釣り旅があるみたいですが、
例えば滞在の仕方でも川に停泊するマザーシップを拠点にボートフィッシングをするとか。
どんな感じの旅だったのでしょうか?滞在の仕方や行かれたエリアなど。
* 滞在先のロッジ。左奥が食堂。右手が寝室
* トロンベタス川
* こちらも、トロンベタス川の風景
Hさん:
滞在はロッジでしたね。川はトロンべタス川というところでした。
移動は長くて、マナウスから国内線で移動して。トラックの荷台に乗せられての移動もあったり。
途中、ボートのエンジンが一つ動かないというトラブルに見舞われて、僕だけ使えるボートのところへバイクで移動させられたり。
しかも、ノーヘルでオフロードを時速80kmくらいで。楽しさもあったけど、どきどきで。
その後同じ場所に行かれた日本人の方がバイクでこけて、骨折したらしくて。
* トラックの荷台に載せられての移動
* 彼はバイク界のシューマッハだ!と。確かに速かったが恐ろしかった
K:
いや~ 事故らなくてよかったですよね。何もなく、無事に釣りができたことが何よりですね。
海外の釣りは秘境へ行くケースが多いので、いつも危険とは隣合せなんだということは意識したいところですよね。
ところで、魚種としてはピーコックバス以外ではどんな魚を釣ったのでしょう?
Hさん:
そうですね。嬉しかったのはタライロンとか。後は、ピラニア、ビックーダだとか。よく釣れましたね。
僕は釣れなかったのですが、レッドテールやジャウーとかのナマズや、カショーロを釣っていた方もいましたね。
同じアマゾンでも、ネグロ川だとタライロンやカショーロは釣れないみたいで。
大型のピーコックバスは期待できないけど、魚種が豊富なエリアでした。
* アマゾンで最初に釣った魚、淡水のシーラカンスと呼ばれるタライロン
* 掛けると回転しながら上がってくるブラックピラニア
* ジャンプを繰り返し、針を外すビックーダ
* 現地スタッフが釣り上げたカショーロ。この牙がスゴイ
* 上流にある楽園?で釣りをすべく、一晩はハンモックで寝ることに。意外と快適
* ワニもすぐ近くに寄ってくる
K:
一生に一度のつもりが・・・ その後もいくつか行かれているんですよね?海外へ。
Hさん:
そうですね。アマゾンの次に翌年行ったのが、ガイアナのピラルクですね。
で、その翌年で去年の夏になりますが、パプアニューギニアへパプアンバスを釣りに行きました。
そして、今年の正月にアルゼンチンへドラドを釣りに。まだ4回なんですが。
* ガイアナのピラルク。着ているシャツは初回のアマゾンのロッジで購入したもの。以後、海外釣行のユニフォームに
* ガイアナのピラルクは、本流から数百メートル離れたラーゴ( 池 )まで、崖を上がってボートを運ぶなかなか大変な釣り
* ガイアナでは、同行者がピーコックバスを刺身に( 淡水魚の刺身なので自己責任で )
K:
でも、連続で濃い釣りしてますね~
アマゾン以降の3回の釣り旅は、どんなでしたでしょうか。ここはよかったとか、あそこは厳しかったとか。
Hさん:
まったくダメなところはなかったですね。どこも楽しめました。
K:
それは幸せですよね。釣りはいつもうまくいくとは限らないですから。
Hさん:
ただ、ドラマチックな展開の末に逃してしまったことはいくつかあって。悔しいので、また行きたいな~って思ってますね。
K:
釣り好きっていうのは、「いい釣りできたから、また行こう」とか。「悔しい思いをしたから、再チャレンジだ」とか。
何でも次に行く理由にしちゃいますからね( 笑 )。
* パプアニューギニアでパプアンバス。強烈な引きでラインブレイクしてしまい、釣り技術の未熟さを実感した
* パプアニューギニアの汽水域では海の魚も釣れて楽しかった( 上の2つの写真 )
* ロッドケースには、これまで訪れた国のステッカーを
Hさん:
パプアンバスとドラドは、またいつか行きたいって思っているんですよね。
ピラルクは一度行ったので、もうよいかなと思ってます。
ピラルクはルアーで狙っていたのですが、ルアーで釣ることができたのは8人中2人というなかなか厳しい釣りで。。
K:
その2人のうちの1人が、平野さんなんですよね?
Hさん:
はい。1本だけですけど。
K:
いや~幸せですよ~ そのゼロか1かが大きいですからね~ 魚釣りは。
それとちょっと話は変わりますが、私は今のところはサケ科の魚ばかりを釣りに海外へ行っているのですが、
結果としてファイトはそれほど面白いわけではないけど一度は釣ってみたかったという魚と
ファイトが格別に面白いので、何度でもチャレンジしたいという魚とがいまして。そのあたりはどうですか?
Hさん:
パプアンバスとドラドはファイトが格別に面白いのでまたチャレンジしたい魚で、
ピラルクは一度は釣ってみたかった魚という感じですね。
K:
なるほど。ピラルクは、あの何とも言えない風貌というか、古代魚の重厚な雰囲気がありますよね。
1回は釣ってみたいっていう気持ちはわかりますね。そういう方、多いみたいですよね。
淡水の巨大魚は、ピラルクに限らず絶滅が危惧される種ばかりなんでそうそう何度も釣るものでもないのでしょうね。
Hさん:
そうですね。希少ですよね。それもわかりつつ、釣りに行ってしまいますけど。
そもそも、アマゾンに行くまでは海外釣行なんて一生に一度と思っていたわけですが、
現地で釣りを始めて2日目には、「これは楽しい、またアマゾンに来よう!他の魚も釣りに行こう!」っていう思いを抱きましたね。
数十万かかるので二の足を踏んでいたのに、そんな価値観は完全に崩壊してしまって。
K:
いいですね~ それでまた来よう!っていうのが。
一生に一度のつもりが、どこかに飛んでしまって。釣り魂に火がついたっていう感じで。
Hさん:
釣り以外の趣味で車も好きなので、買い替えるために貯めていたお金があったのですが、
買い替えるの我慢してそれを5回分の海外釣り旅に振り替えるかっていうプランを立てました。
そう決めて、現在、4回になっていまして。次の5回目は、" また来よう!"のアマゾンのピーコックバスに行こうと思っています。
ピーコックバスにもいろんな種類がいて、ネグロ川水系にアスーという大きな種類がいるのでそれを狙おうと。
で、その当初のプランでは、この5回目で予算が尽き、一旦海外釣り旅は終了なんですね。
K:
そうなんですか? 終わるかな~( 笑 )。ところで、その5回目はいつ行くかは決めているのですか?
Hさん:
今年の12月に実績の高い場所のツアーがあるのですが、仕事の都合がまだ見えないので、席だけ一つ確保してもらっているんですね。
6月までには結論出すからっていうことで。行けない可能性が高めなので、悩んでいる最中なんですね。
K:
ははは~ 悩んでいる時間も楽しいですけどね。ぜひ行って欲しいですね~
それと、ドラドもまたいつかって思っているんですよね?
Hさん:
はい。でも行く前までは、5回のプランの中では優先度は低い方だったんですけどね。
釣り味が面白いっていう話を聞くから行こうかとは思ったのですが、
淡水魚最強と言われるパプアンバスの引きを味わったばかりだったので
それと比べるとパワーがないんじゃないかって、ちょっとなめていました。
でも実際に行って釣ってみるとかなりパワーもあるし、何よりバレやすいんですね。
口が硬くて針掛かりしないし、ジャンプ連発で外してまうので。
* アルゼンチンの大湿原で釣った黄金に輝くドラド。キャッチ率が悪く、それだけにキャッチできた時はうれしかった
* アルゼンチンの大湿原では、ピラニアも心なしか黄金に輝く
K:
そうらしいですね。ドラドを釣った方からは、よく聞きますね。
Hさん:
5本かけて獲れるのは1本くらいって言われていて、まさにその通りでした。
K:
厳しいですね~ でも、そういう釣りは面白いですよね。きっと何度チャレンジしても面白い魚なんでしょうね。
Hさん:
そうですね。
フックも刺さり優先で弱いやつでいいって聞いていたので、じゃぁ、パワーもそんなに強くないのかな思ったらとんでもない。
引きは強いし。最初にかけた時には、竿を折られるということがあったり。
K:
ひぇ~ なめてごめんなさい( 笑 )、って感じですね。
パワーを甘くみていたから、焦って強引に引っ張ったりしたのでしょうね。
Hさん:
はい。1本目だったので、獲りたい!っていう気持ちで焦ったんだと思いますね。
その他には大きなアタリがあって、竿ごと持って行かれるっていう事件もありました。
K:
えっ~~ それって手を離してしまったのでしょうか?
Hさん:
ちゃんと握っていればいいのでしょうけど、結構ジャークを繰り返す釣りだったのと、
疲れていたのもあって軽めに握っていたんですね。で、ドーンと持っていかれて。
K:
へぇ~ あっという間の出来事だったんでしょうね。
で、ロッドとリールをアマゾンの大自然の中に捨ててしまったということですよね?
Hさん:
幸いなことに探したところ、切られて流れている糸を発見して、たぐっていったら回収することができました。
K:
よかったですね~
逃げられたこともさることながら、あの大自然に人工物を放置してしまうことになるのも、心苦しいところありますものね。
Hさん:
木がしずんでいるところにでっかいのがいるぞって、ガイドが言ってて。
そのポイントを何度か通していたら急に食ってきて、しかもそれまでに経験したことのないアタリだったので、
きっと大きかっただろうなっていう悔しさがあって。でも、それが楽しさでもあり、いい思い出にもなりました。
K:
そうでしょうね~
ところで次の5番目の海外計画は仮に行ったとして、そこで一区切りっていうことですが、
その後のことは行った後で考えようという感じでしょうか?
Hさん:
考えてはいますけど・・・
パプアンバスとドラドは、後2回ずつくらいは行きたいなって思っていますね。
それと当初の計画にはなかったのですが、このゴールデンウィークには、タイへチャドーと呼ばれる
ジャイアントスネークヘッドという魚を釣りに行こうかと。
K:
いいですね~ タイは釣り堀ではなく、野生のチャドーですよね?
Hさん:
そうですね。
K:
タイの中でも、相当奥地に行かれるのでしょうね?
Hさん:
バンコクから、車で3時間くらいみたいです。ダム湖で。2回目のガイアナでご一緒した方に現地のガイドを紹介いただきまして。
そんなトライもしながら、先程お話したパプアンバスとドラドと。たぶんアスーも、後人生で2回くらい行ければな~って。
* インタビュー後、タイで釣り上げたチャドー
K:
人生って、まだまだ若いじゃないですか( 笑 )。
行けるうちに行ったほうがいいと思いますよ。時間や経済的なこと、体力や気力etc いろんな条件もありますけどね。
Hさん:
確かに。行けるタイミングに行かないとですよね。まずは当初プランの5回目までは、何とか。
K:
先々はわからないですよね。でも、次に行きたいところや釣りたい魚がいるっていうので十分かとも思いますよ。
その釣りへ行くと、また違う思いが出てきたり。見える風景が違ってくるような。
またふつふつと湧いてきますから、次はこれやりたいって、きっと。
Hさん:
次で一区切りって今はそう思っていますけど、また行く過程で価値観も変わってくるかもしれませんね。
海外釣行で、強い引きの魚に魅了されているところがあって、国内でもそんな釣りがしたいなと思っています。
淡水だと限界があるので、海も良いなと。
K:
それもいいじゃないですか。どんな魚や釣りに関心があるのでしょうか?
Hさん:
外房でのヒラマサを狙い、挑戦してみました。
まだヒラマサは釣れていませんが、ワラサ(出世魚:60~80cm、80cmを超えるとブリ)も引きが強くて楽しかったですね。。
他には、久米島のキハダマグロなんかも魅力的だな~、とか。あるいはバラムツとか。
海外に釣りに行くために、いろんな道具を揃えちゃったので。
* ワールドシャウラのジギングで釣ったワラサ。想像以上に引きが強かった
* ワールドシャウラでのタイラバ初挑戦で釣った良型のタイ
K:
なるほど。使わない手はないですよね。そのまま流用できる場合もあるでしょうしね。
Hさん:
引きが強い魚以外でも、この冬には、初めて管理釣り場に行ってみて、トラウトもやってみたいな~とか。
海外に行き始めた頃は海外が標的でしたが、今は国内でもいろいろとやり始めていて。
K:
そうやって、国内外でいろいろと楽しめるのっていいですよね。
Hさん:
雑食な感じで、いろんなものに手を出しているので、個々の釣りはあまり上手くなっていないかもしれませんが。
少しずつでも、いろいろ経験して上手くなっていけばいいかと。
それと、海外の釣りのためにワールドシャウラを買ったので、五目竿をというか汎用性があるようなので。
それを使っていろんな魚を釣ろうと思ってまして。対象魚によって、専用の竿を使うのではなく。
ワールドシャウラを使うことが目的になっているかもしれません。
K:
そういうのも面白いと思いますよ。
釣り具の業界では、対象魚別にその専用の道具が細分化、専門化して進化してきていて。
それはそれで素晴らしいことですが、遊びなんだから、自分なりの勝手なルールでやってみるのも
そこに創意工夫があって楽しいんじゃないですかね。
この1つの竿で、どこまで釣りができるだろうかって。遊び心がありますよね。
それと、何より5回目の海外釣り旅、ぜひ実現するといいですね!
今日は楽しい話をいろいろとありがとうございました。
完